プールでの熱中症

プールでの熱中症

夏が近づいてきました。夏と言えばプール。「暑い夏にはプールで癒されたい」と思い方も多いと思います。本日はプールでも熱中症は起こりえるとの話題です。

最近日本気象協会が、猛暑日(35℃以上)に加え、酷暑日(40℃以上)を加えました。これら熱い日ではプールの水温が上昇します。通常、プールの水は水道水なので、夏場は20-25℃前後と推察されますが、外的環境で水温は上昇します。熱中症は脱水・体内温度上昇・電解質異常(ナトリウム・カリウムなど)が主病態ですが、水温が上がると体温も上がりやすく、発汗も多くなります(下図;熱中症環境保健マニュアル2022から抜粋)。

人間が水に浸かる状態で、水中で安静にしているとき、体温が上昇も下降もしない水温を「中性水温」と呼びます。33-34℃くらいと言われています。病後のリハビリなどでは、この水温で行うことが望まれますが、夏場のプールは状況が異なります。運動量の多い方が利用されることが想定されますので、33℃以上の水温では体内で運動により熱が産生され、体温が上昇しやすいと言われています(論文URLあり)。

運動量にもよりますが、水温30度を超えた場合は、適度な給水・休憩を行い、熱中症に留意してください。33℃を超えた場合は浸かるのみにしていた方が無難かもしれません。それ以外紫外線対策もお願いします。

水中運動実施の水温が感情,体温,血中NK細胞活性に及ぼす影響―中高年女性における水温30℃と34℃の比較―

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