暑熱順化とサウナ

暑熱順化とサウナ

もうすぐ6月。鬱陶しい梅雨の時期が到来しますが、熱中症が急速に増えてくる時期でもあります。時々30℃以上の夏日がありますが、まだまだ気温が上がらない時期から熱中症は発症します。これは「体が気温(高温)になれていない」ことが主たる原因と考えられています。熱中症を予防するため、猛暑日、酷暑日が来る前に体を暑さに慣らしておくことが重要と言われており、暑さに慣らすことを「暑熱順化」と言います。一般的には、汗をかくことが重要と言われており、ウオーキング、運動、入浴などが勧められています。(暑熱順化とは?暑さに負けない身体づくり 本格的に暑くなる前に行う熱中症対策(季節・暮らしの話題 2024年05月30日) – 日本気象協会 tenki.jp)

今回は、「サウナが暑熱順化に有効」というお話です。運動後にサウナ浴をすることで、①汗をかきやすくなり、②血漿量(血液量)が増え、③高温環境下での運動時の心拍数、④高温環境下での運動時での深部体温が低下する、という報告があります。暑熱順化で重要な部分は③④の部分であり、運動時の心拍数の低下は高温環境下での運動時のストレスが軽減していることを、深部体温の低下は熱中症になりにくいことを示しています。実際、高温環境時にも結果を出せるようアスリートのトレーニングにも使用されているそうです。下段に海外の運動メーカーの記事をポストしておきます。参考文献も載っていますので、興味のある方は深堀りしてみてください。高温環境下でのパフォーマンスも上がるとも報告されています。

Post-exercise sauna bathing for endurance athletes

私自身はジムで運動した後にサウナに入ると、いつも以上に汗をかくことを経験します。室内での仕事が多いため、あまり熱中症になったことはありませんが、サウナのような過酷な高温環境に体をさらすことが「サウナが熱中症予防に効く」というのはおもしろいと感じました。ただ、サウナ自体も無理をすると熱中症になります。記事の中にも書いてありましたが、以下のことに注意していただければと思います。

最初は短時間のサウナ浴から始める

慣れてきたら徐々に時間を延ばす

強度の高いトレーニングの後ではなく、軽めのセッション後に行う

必ず誰かがそばにいて見守っている状況で行う

冷たい飲み物やシャワーなど、体温をすぐに下げられる手段をサウナのすぐ外に用意しておく

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